
〇淡河町について
淡河町(おうごちょう)は兵庫県神戸市の中心地から車で30分ほど、神戸市北区に位置する町。南に丹生・帝釈山系を望み、町の中央を淡河川が東西に流れる、美しい里山に囲まれた地域です。

淡河町は豊臣秀吉の時代に、播磨と有馬温泉とを結ぶ「湯乃山街道」の宿場町として整備され、栄えました。町内には参勤交代の大名も利用したとされる「淡河宿本陣跡」や鎌倉初期から約800年続く「御弓神事」などの貴重な文化財や伝統行事が数多く残されています。
農産物では、里山のきれいな空気と水で育ったコシヒカリやキヌヒカリ、酒造米「山田錦」が特産。谷あいの粘質がかった土壌と昼夜の温度差が激しい気候を利用して、高品質なお米が生産されています。
また、新鉄砲百合とチューリップは全国でも有数のブランド産地として有名。新テッポウユリに関しては品質を保つために長年にわたって品種改良を継続しています。門外不出の交配技術と育種によって生まれた淡河オリジナル品種の新鉄砲ユリは「神戸リリィ」のブランド名の元、非常に高い評価を得ています。
〇バブルも起こした魅惑の花・チューリップ
童謡にも歌われ、子供から大人まで誰もが知っているお花、チューリップ。
桜や菜の花とともに春の象徴として日本人に親しまれるチューリップは、17世紀~18世紀にオランダで投機の対象になりチューリップ・バブルを起こしたり、オスマン帝国の象徴として宮殿や美術品を彩るモチーフとして取り入れられたりするなど、歴史上でもたくさんの人々を魅了してきました。

花色、花形の豊富さと、すっきりと洗練されたフォルムで万人に愛されるチューリップ。花壇のチューリップは春から初夏にかけてが見頃ですが、切花のチューリップの出荷時期はそれよりも早く、冬から春の初めにかけて。
楽しめる時期は違えど、切り花チューリップも花壇や植木鉢のチューリップと同じく昼間に開いて夕方には閉じ、また切花として切られた後も光を求めて茎が伸びます。生けた翌日、思いもよらぬ方向に動いていることもしばしば。日々刻々と変化する様子を楽しめるのもチューリップの魅力の一つです。
〇淡河花卉部会のチューリップ
チューリップのブランド産地・淡河。
発色、ボリューム、日持ち、どれをとっても抜群の淡河産「神戸チューリップ」は新鉄砲百合とならんで、全国で高い評価を得ています。


↑隙間なく植えられたチューリップの球根。写真のハウスでは5~6千球ものチューリップが栽培されています。
37万球の球根のほとんどはオランダ産。例年はオランダ現地でその品種を実際に肉眼で確認し、国内環境で生産する事を想定した上で導入。実際に育成して、日本で美しい花をつける品種だけを切り花として栽培しています。

↑1つの球根から収穫できる切り花は1本だけ。収穫後は抜いてしまいます。

↑冬のチューリップと夏の新鉄砲百合が淡河産切り花の二大巨頭。すでに夏場のユリ栽培の準備がされていました。写真は種まき用トレイとそれを並べるための土台です。

↑右から順に淡河チューリップ部会 藤本部会長、神戸北営農総合センター 皿池氏、淡河チューリップ部会 藤本副部会長。取材へのご協力誠にありがとうございました‼

↑緑色の固いつぼみの段階でも既に品種それぞれの個性がわかります。

↑左が市場入荷時、右が入荷から6日目の淡河産チューリップ ダイナスティピクチャー。
つぼみと開花後とで全く表情が変わるのもチューリップの面白さです。
12月の出荷開始から3月ごろまで、非常にたくさんの品種が入れ替わりながら出荷されるチューリップ。1品種ごとの出回る期間はとても短いものです。お店で気に入った品種のチューリップを見つけたらすぐにお迎えしてあげてくださいね。
JA兵庫六甲 淡河花卉部会のチューリップは今月までの出荷予定。
3/8の世界女性の日や3/14のホワイトデー、歓送迎の贈り物に、おうち時間のおともに、自分へのご褒美に、淡河の「神戸チューリップ」ブランドをぜひ、お引き立てくださいませ。
また、6月の終わりからは新鉄砲百合が出荷開始です。こちらもよろしくお願いいたします!!

ハイセンスなフライヤー画像は淡河花卉部会HPより